下肢(太もも・膝・ふくらはぎ・足)の痛み

下肢の痛みとは

下肢の痛みは、骨や関節、筋肉や腱といった組織などの炎症、圧迫などの刺激といった要因の他に、足先まで続く下肢の神経の障害による痛み、ストレスなどによる心因的な痛みといった種類があります。通常はこうした要因が取り除かれることで、すぐに痛みは治ります。ただし、障害が治癒するために必要な血流が何らかの事情で阻害されると治癒が遅くなり、筋力が低下し、さらに痛みの原因となるという悪循環も起こります。そのため初期の安静期を過ぎたら、適切なリハビリテーションなども大切です。

下肢の痛みの原因

下肢の痛みの原因として、大腿部(太もも)や膝、下腿部(ふくらはぎ)、足など様々なものが考えらえます。下記、具体的に考えられる病気と付随する症状について説明していきます。

大腿部(太もも)に原因がある場合

大腿部は、股関節から始まり膝までの部分を指し、歩く、走る、立つ、座るといった基本的な動作を行うために、太い大腿骨や大腿四頭筋、大腿二頭筋などの大きな筋肉があります。身体を支える基本的な部位でもあり、負荷も大きく、筋肉や靱帯の損傷、骨折など骨の障害、神経の圧迫や血管の疾患による血流障害などで痛みが起こります。

主な病気

付随する症状

大腿部(太もも)が原因の場合、下肢の痛みとともに痛みや筋力の低下、内出血、熱感といった症状を来すことがあります。

膝が原因の場合

歩行や立ったり座ったりなどの動作の基本となるのが膝関節です。そのため体重による負荷も大きく、肥満によって負担がかかったり、加齢によって関節内の軟骨組織が変化したりすることで関節が変形する、血流障害を起こすといったことから痛みが起こります。またスポーツによる負荷も大きく、関節や周囲の腱、靱帯といった組織の損傷による痛みも起こりやすい部分です。

主な病気

付随する症状

膝が原因の場合、下肢の痛みとともに熱感や内出血といった症状を来すことがあります。

下腿部(ふくらはぎ)が原因の場合

下腿部(ふくらはぎ)は、大腿部と連携して歩く、走る、跳ぶといった動作を支えるとともに、ふくらはぎの筋肉がポンプの役割をすることで、重力に逆らって下肢の血液を心臓方向に送るためにも働いており、負荷の多い部分の一つです。仕事や運動などで使い過ぎのための負担や、ケガによる痛みの他、腰椎の故障や大腿部から続く血管、神経などの圧迫などからくる障害による痛みなどもあらわれやすくなっています。

主な病気

付随する症状

下腿部(ふくらはぎ)が原因の場合、下肢の痛みとともに内出血や筋肉の痙攣、筋力低下、冷感、感覚の鈍化といった症状を来すことがあります。

足首が原因の場合

足首(くるぶし)は、地面に抵抗することで、立つ、走る、跳ぶといった動作を支えて人体の全体重を受けとめています。また歩くとき、走るときなどは足指をしっかり使って蹴り出す動作を行い、着地の際の衝撃も受けとめる構造になっています。そのための負荷も大きなものがあり、使い過ぎによるケガや障害による痛みが起こりやすくなります。また、合わない靴や高いヒールなどによる影響も多く、関節の変型、足指の変形などから来る痛みや、末梢神経の圧迫による痛みなども多発する部位です。

主な病気

付随する症状

足首が原因の場合、下肢の痛みとともに熱感や内出血といった症状を来すことがあります。

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